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自走式駐車場の耐震性

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駐車場の耐震性・安全性

なぜ「耐震性・安全性」が
重要なのか

駐車場は地震・台風・豪雨・積雪などの自然災害だけでなく、車両の衝突や火災、人の歩行・避難といった多様なリスクにさらされます。
構造安全・防災・防火・交通安全・防犯を一体で考え、計画・設計・施工・運用・維持管理の各段階でリスクを最小化することが重要です。

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「構造 × 運用」で守る

同じ構造でも、動線計画・サイン・照度・監視体制で安全性は大きく変わります。私たちは構造提案に加え、歩車分離・避難動線・停電時対応までセットで提案します。

法規・基準のポイント

  • 建築基準法:建築物としての構造安全、耐火、避難、採光・換気等。
  • 消防法:屋内消火栓・スプリンクラー・排煙・誘導標識等の設置要件。
  • 駐車場法・道路交通法:出入口位置・視距・歩行者保護・渋滞緩和。
  • バリアフリー法・自治体条例:身障者用区画、通路幅、景観・緑化、騒音等。

詳細は設計初期に行政協議を行い、適用要件・緩和制度を確認しましょう。

地震対策:構造・基礎・ディテール

構造方式と耐震

自走式駐車場の代表的な構造方式は、ラーメン式ブレース式。ブレース式は少ない部材で剛性を確保しやすく、ラーメン式はレイアウト自由度に優れます。方杖ブレースや両方向ブレースで変形抑制を強化できます。

荷重・応答の考え方

  • 地震力:水平力に対し、フレーム・ブレース・耐震壁で保有水平耐力を確保。
  • 衝突荷重:車止め・端部梁・柱脚のディテールを強化し、転落・落下物を防止。
  • 床スラブ:連続傾床式では床剛性低下を補う補剛・配筋計画、排水・防水の一体検討が必須。

地盤・基礎と液状化

軟弱地盤や液状化の恐れがある地域では、地盤改良・杭基礎・基礎梁の連続化で不同沈下に備えます。基礎形式は構造・地盤・コストの三点でVE検討します。

風・雪・水害への安全対策

風荷重・飛散物

  • 開口部の多い駐車場は吹上げや局所風圧に注意。屋根・外装の抜け止め・座屈止め・ビス間隔を規定。
  • ルーバー・メッシュの開口率設計で通風と防風のバランスを確保。

積雪・凍結

  • 屋根積雪荷重に合わせた梁せい・母屋ピッチ・雪止め金具。
  • スロープの凍結対策:ロードグリップ・融雪ヒーター・表面仕上げ。

豪雨・浸水

  • 床防水・ドレン位置・越流経路の確保、停電時でも排水できる設備計画。
  • 浸水想定区域では、電気室・盤類の上階配置や止水板を検討。

火災安全・避難計画

  • 防火区画:延焼区画・開口部周りの納まりを最適化。
  • 消火・排煙:屋内消火栓・スプリンクラー・消火器・排煙口の配置と到達距離。
  • 避難経路:階段・避難口の連続性、光る誘導サイン、非常照明の保守。
  • EV・充電設備:区画・離隔・監視・止水と合わせて防火計画を実施。

交通安全:歩車分離と視認性

動線計画

  • 歩車分離:歩行者通路を色分け、ガードパイプや車止めで保護。
  • スロープ勾配:基本は10〜15%以内。見通し確保と排水勾配を同時に満たす。
  • 車路幅:対面通行5.5m以上、一方通行3.5m以上を目安。

視認性・サイン・照明

  • 柱や梁は高彩度色で視認性を上げ、衝突防止。
  • 照度は走行部・駐車マス・階段前で段差をつくらない計画。
  • 番号・階表示・空車誘導の一体設計で迷いを削減。

防犯・BCP(事業継続)

  • 監視・録画:死角の少ないカメラ計画、AI解析で逆走・停滞検知。
  • 非常電源:停電時の照明・精算・ゲート解放、非常放送。
  • 避難タワー活用:地域の津波避難施設としての共用・補助金活用を検討。

維持管理:点検・補修の基本

点検サイクルの目安

対象 日常 半年〜年次 5〜10年 備考
構造部(柱・梁・ブレース) 目視(変形・損傷) ボルト緩み・錆点検 必要に応じ非破壊検査 地震後は臨時点検
床・防水・排水 溜水・ひび・詰まり ドレン清掃・漏水点検 トップコート更新 傾床は排水重点管理
外装・屋根 外れ・浮き・腐食 締結部増し締め 塗装更新 強風後の点検
設備(照明・消火) 作動確認 法定点検 器具・ポンプ更新 法令に準拠
サイン・区画線 剥離・破損 再塗装・交換 全面更新 視認性を維持

点検結果は写真・位置を紐づけて記録し、補修の優先度(安全性・機能・景観)を分類します。

腐食・漏水の早期対処

鋼材腐食や漏水は進行すると補修規模が拡大します。
早期の部分補修・再塗装・シール打替えがLCC低減に有効です。

既存駐車場の耐震診断・補強

  • 診断:現地調査・図面照合・材料試験・接合部確認で耐震性能を把握。
  • 補強例:ブレース追加・柱脚補強・鋼板巻立て・耐震壁・制振ダンパー。
  • 運用両立:段階施工・夜間工事・仮囲いで営業影響を最小化。
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診断〜補強までワンストップ

既存駐車場の迅速診断と、営業を止めない段階補強の計画に対応。VEで補強量を最適化し、工期・コスト・安全のバランスを取ります。

設計・施工・運用の
安全チェックリスト

  • 歩車分離:ガードパイプ・色分け・横断部の視距確保
  • 転落・衝突:端部梁高さ・車止め・防護手すり
  • 避難・防火:階段位置・誘導サイン・消火設備到達距離
  • 照明・監視:必要照度・非常電源・カメラ死角
  • 排水・防水:勾配・ドレン清掃・浸水対策
  • 地震後点検:接合部・ブレース・クラックの即時確認

よくある質問

耐震性を高めるには、ラーメン式とブレース式のどちらが有利?

剛性確保のしやすさと部材経済性ではブレース式が優位な場面が多く、一方でラーメン式はレイアウト自由度と可変性が強みです。敷地形状・必要台数・動線・コストを踏まえ、混用方杖・両方向ブレースも含めて比較します。

地震後はどこを最優先で点検すべき?
  • ブレース接合部:座屈・亀裂・ボルト緩み
  • 柱脚・基礎:アンカーボルト・割れ・段差
  • 床・端部:ひび割れ・たわみ・転落防止部材
  • 外装・屋根:外れ・浮き・飛散の痕跡
  • 設備:消火・照明・排水の機能

異常があれば立入制限・応急措置を行い、専門家の詳細調査へ。

豪雨・浸水に備える設計の要点は?

排水経路の二重化、越流経路の確保、低層機器の高所化、止水板の常備・訓練が有効です。停電時のゲート開放手順と非常照明も準備しましょう。

運用面で事故を減らすコツは?
  • 見通し改善:柱への高彩度マーキング、コーナーミラー
  • 速度管理:減速帯・ピクト・路面標示
  • 迷い防止:階・ブロックの色分けとゾーン名
  • データ活用:逆走・停滞をAIで検知、重点警備

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監修
6層7段 国土交通大臣認定を業界初取得
綿半ソリューションズ
綿半ソリューションズ株式会社
設計・構造提案から並走する
駐車場専門の技術パートナー
綿半ソリューションズ株式会社

綿半ソリューションズ株式会社は、自走式立体駐車場の設計・施工を専門とする専業メーカーです。
全国に多数の施工実績を持ち、用途や敷地条件に応じた構造提案を行うほか、設計段階からゼネコンや設計事務所と連携し、図面・法規・運用面まで一貫して対応。
6層7段構造において国土交通大臣認定(一般認定)を2016年12月、業界で初めて取得するなど、大規模・高層対応の先駆的な実績も有しています。


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