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自走式駐車場における「スキップ式」

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このページでは、自走式立体駐車場における「スキップ式(半階ずらし構造)」について、基本的な考え方から、メリット・デメリット、計画・設計上の注意点、さらに依頼先の選び方までを整理して解説します。
スキップ式は、連続傾床式とフラット式の中間的な性格を持つ床形式であり、駐車効率と利用者の快適性のバランスを取りたいディベロッパー・事業者にとって有力な選択肢となります。
敷地条件や必要台数、想定利用者(テナント従業員・来客・一般利用者など)に応じて、「どのようなケースでスキップ式が向いているのか」を検討する際の基礎資料としてご活用ください。

スキップ式とは?

スキップ式は、自走式駐車場の床形式のひとつで、各駐車フロアを半階(もしくは一定の高さ)ずつずらして配置し、短いスロープで接続する方式です。
連続傾床式のように床全体が勾配になっているわけではなく、フラット式のように完全な水平床だけで構成されているわけでもない、中間的な位置づけの構造形式です。

一般的には、

  • 駐車スペース自体はほぼ水平で、利用者の歩行性を確保
  • 各レベルを短いスロープで接続し、昇降距離を抑える
  • フラット式よりスロープ延長が短く、連続傾床式より歩きやすい

といった特性を持ちます。

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“中間解”として選ばれる床形式

スキップ式は、駐車効率を重視する連続傾床式と、歩行性・視認性を重視するフラット式の中間解として採用されるケースが多い形式です。敷地条件や必要台数、利用者属性に応じて、3つの床形式を比較検討することが重要です。

スキップ式の特徴

床レベルが「半階ずつ」ずれる構成

スキップ式では、Aフロア・Bフロアが半階ずつずれた位置にあり、短いスロープで相互に接続されます。

  • コンパクトなスロープで高低差を処理
  • 1周あたりの走行距離を抑えやすい
  • 車路と駐車スペースの配置パターンが多様

連続傾床式との違い

連続傾床式は、駐車スペースを含め床に勾配がつきますが、スキップ式は「駐車スペースはほぼフラット」「スロープ部分だけに勾配」という考え方が基本です。これにより、

  • 駐車中・歩行中の違和感が少ない
  • 排水計画や防水ディテールの検討がしやすい
  • 一方で構造・計画はやや複雑になる

スキップ式のメリット

1. 駐車効率と利用性のバランスが良い

スキップ式は、

  • 連続傾床式ほどの“高効率特化”ではないものの
  • フラット式よりもスロープ延長を抑えやすく
  • 全体として適度な駐車効率と利用性の両立が可能

といったバランス型の形式です。テナント従業員と来客の双方が利用するような複合用途の駐車場にも向いています。

2. 歩行者にとっての負担が少ない

  • 駐車マスはほぼ水平のため、カート・ベビーカー・車椅子が使いやすい
  • 段差や急勾配が連続しないため、高齢者や子どもにも優しい

3. 動線・出入口計画の自由度が高い

スロープ位置やフロアの分割方法を工夫することで、

  • 出入口を複数設けやすい
  • テナント別・用途別のゾーニングがしやすい
  • 立体駐車場+店舗・事務所の複合計画にも対応しやすい

スキップ式のデメリット

1. 構造・計画が複雑になりやすい

半階ずつずれたフロア構成のため、

  • 構造フレームの整合
  • スロープ位置と柱スパンの取り合い
  • 防火区画・避難経路・設備ルート

など、検討項目が増える傾向があります。自走式駐車場に慣れた設計者・施工者でないと、無理のある計画になりやすい点は注意が必要です。

2. 形状によっては死角・ボトルネックが生じる

スロープと駐車マスの位置関係によっては、

  • 車両の合流・分岐部で渋滞が生じる
  • コーナー部で視認性が悪くなる
  • 特定フロアに流入が集中してしまう

といった運用上の課題が出る場合があります。

3. 雪・雨・排水計画への配慮が必要

スロープ部に雪・雨水が集中しやすく、

  • 排水ピット・ドレン位置の最適化
  • 凍結対策(寒冷地)
  • 表面仕上げの防滑性能

といった運用面まで見据えた計画が求められます。

計画・設計時に注意すべきポイント

1. スロープ勾配と長さの検討

スキップ式は短いスロープを多用する形式のため、勾配・長さ・折り返し位置のバランスが重要です。

  • 基本的な勾配目安:10〜15%
  • 急勾配を避け、見通しと排水勾配を両立
  • カーブスロープの場合は内外半径に余裕を持たせる

2. 柱スパン・梁せいとの関係

スロープ位置と柱位置が干渉すると、

  • 梁成が過度に大きくなる
  • 駐車マス形状がいびつになる
  • 使いづらい区画が増えてしまう

といった問題が発生します。スパン計画とスロープ計画を同時並行で検討することが重要です。

3. 歩車分離・避難計画

フロアレベルが分節されるスキップ式では、歩行者の動線が複雑にならないよう、

  • 階段・エレベーターの位置を明確にする
  • 誘導サインでレベル差を分かりやすく表示
  • 避難経路を単純かつ連続的に確保

といった工夫が求められます。

4. 近隣環境への配慮

スロープ部は車両の加減速が集中するため、騒音・排気ガスの発生源となりやすい箇所です。

  • 住宅側から離れた位置にスロープを配置
  • 防音パネル・ルーバーによる遮音・遮蔽
  • 機械換気を併用する場合は排気口位置に配慮

どこに依頼するべきか?

スキップ式は、平面的にも立体的にも計画の自由度が高い一方で、構造・動線・法規を一体で整理する設計力が求められる床形式です。
そのため、以下のようなポイントを満たすパートナーへの依頼が望まれます。

  • 自走式駐車場の実績が豊富(特にスキップ式・連続傾床式・フラット式の比較提案ができる)
  • 構造・設備・法規をまとめて検討できる社内体制がある
  • ディベロッパー・テナント側の運用条件を踏まえた提案ができる
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「どの床形式が最適か」から一緒に検討します

敷地条件・必要台数・想定利用者によって、連続傾床式・スキップ式・フラット式の最適解は変わります。私たちは3方式を比較しながら、事業計画に最も適した構成をご提案します。

スキップ式に関するよくある質問

連続傾床式と比べて、スキップ式はコストが高くなりますか?

一般的には、構造のシンプルさと駐車効率の高さという点で連続傾床式が有利なケースが多く、スキップ式はややコストアップとなる傾向があります。
ただし、歩行性・安全性・運用性を含めた総合評価で見ると、スキップ式が最適となるケースも少なくありません。

商業施設とオフィスが混在する用途でもスキップ式は向いていますか?

はい、そのような複合用途にはスキップ式が適しているケースが多く見られます。
テナント従業員用・来客用などゾーンを分けやすく、フロアごとに利用ルールを変える運用にも対応しやすいためです。

敷地が変形している場合でもスキップ式は採用できますか?

スキップ式はフロアを分節して配置しやすいため、変形敷地との相性が良い場合もあります。
一方で、構造・スロープ・動線の整理が難しくなるため、早い段階から専門設計者と検討することが重要です。

雪国や雨の多い地域での運用上の注意点は?
  • スロープ部の凍結対策(防滑仕上げ・融雪設備の検討)
  • 排水経路の確保と定期清掃
  • 屋根付きスロープや風除けルーバーの採用

スロープに負荷が集中しやすいため、計画段階から維持管理まで一貫した検討が求められます。

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監修
6層7段 国土交通大臣認定を業界初取得
綿半ソリューションズ
綿半ソリューションズ株式会社
設計・構造提案から並走する
駐車場専門の技術パートナー
綿半ソリューションズ株式会社

綿半ソリューションズ株式会社は、自走式立体駐車場の設計・施工を専門とする専業メーカーです。
全国に多数の施工実績を持ち、用途や敷地条件に応じた構造提案を行うほか、設計段階からゼネコンや設計事務所と連携し、図面・法規・運用面まで一貫して対応。
6層7段構造において国土交通大臣認定(一般認定)を2016年12月、業界で初めて取得するなど、大規模・高層対応の先駆的な実績も有しています。


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